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理事長挨拶

ご挨拶

理事長
日本小児泌尿器科学会
理事長 林祐太郎

このたび、日本小児泌尿器科学会の第8代理事長を拝命いたしました林祐太郎と申します。歴代の理事長や会長をはじめ、先人の方々が築いてこられた伝統ある本学会の運営を、一意専心の気持ちで取り組みたいと思います。

【本学会のスタート】

本学会は、私の前任の理事長でもある金子一成先生が会長を務められた学術集会をもって第30回を数えました。ヒトでいえば満30歳を迎えるというところになります。第1回の学術集会を1992年に主催されたのが私の所属する名古屋市立大学の大田黒和生先生でした。そのとき私は会場の1階で、お越し下さった皆さまの受付をするとともに、精巣決定因子であるSRY遺伝子を発見し招請講演のために英国から来日したGoodfellow先生の接遇をしておりました。

【本学会の温故知新】

過去30年を振り返ることでこれからの本学会のあるべき道を探りたいと思います。30年を前半と後半に分けて歴史を振り返ります。前半は新規に開設された学会として各会長が懸命に学術集会の運営を重ねられた15年間でした。魅力あるシンポジウムが企画され、泌尿器科医や小児外科医、小児科医、看護師、その他の皆さまそれぞれの立場から小児泌尿器科医療に対する議論が繰り広げられた時代でした。

このように、前半の15年間は、各会長が1年に1回学術集会を行うことが活動の中心でした。しかし、基幹学会との対応や諸事業の活動のために、学会の責任者が必要という案件が続いたため、本学会も理事長制度を敷くことになり、初代理事長に島博基先生が就任され、成熟した学会への第一歩を踏み出しました。

毎年の学術集会だけでなく、本学会の認定医などの教育活動やホームページを利用した広報活動など、学会が本来担うべき日常の活動が行われるようになりました。学術集会で壇上に上がって発表するシンポジウムなどと違い、これらの活動は地味なボランティア的なものですので、なかなか主導して下さる方がいらっしゃいませんでした。

しかし、2005年に学術委員会で「停留精巣診療ガイドライン」が発刊されてから、このような学術活動が学会本来の任務であるということが会員の皆さんの共通認識となり、後半の15年間には様々な委員会活動が活発に行われるようになりました。学術委員会では10年来の懸案事項であった、停留精巣以外の疾患に対する診療指針の作成が行われ、「小児先天性水腎症(腎盂尿管移行部通過障害)診療手引き2016」「小児膀胱尿管逆流(VUR)診療手引き2016」「小児先天性水腎症(腎盂尿管移行部通過障害以外)診療手引き2019」が続々と発刊され、これらが英訳されたものは2020年にInternational Journal of Urologyに掲載されました。これは2004年に私が学術委員長として英訳した腎盂尿管拡張の診断基準が同誌に掲載されて以来、本学会にとっては念願の英文誌への掲載でした。保険委員会活動では、何代もの保険委員長と委員の地道な努力が実って外科系学会社会保険委員会連合(外保連)の仲間入りをすることができました。その結果、日本泌尿器科学会の指導もあって各手術の保険点数が大幅にアップしました。内科系学会社会保険委員会連合(内保連)を通しての要望も行われるようになり、学会の特色を生かした保険活動が展開されています。

金子理事長時代の最大の事業は本学会初の教科書編纂活動でした。3名の編集主幹(宮北英司先生、金子一成先生、山高篤行先生)から任命された私を編集委員長、佐藤裕之先生を副編集委員長とする教科書編集委員会により、1年半にわたる編集作業をもって2021年に「小児泌尿器科学」を発刊することができました。まさにその期間は新型コロナウイルス感染のパンデミックの渦中でしたので、対面での打ち合わせ作業を行うことができず、編集作業は困難を極めましたが、本学会員の執筆者だけでなく基礎研究者の方々のサポートもあって、基礎分野と臨床分野がうまく融合した教科書になったと自負しています。

【これからの本学会の活動】

コロナ禍は波のように押し寄せて収束する気配を見せません。五里霧中の環境下で宋 成浩先生は第29回学術集会を完全Webで開催されました。さらに金子一成先生は第30回学術集会をHybrid開催で成功されました。通常、本学会の学術集会は平均350名程度の参加者ですが、この2回においては450名以上が参加されました。両学術集会ともに私は教育委員長として現場で運営のお手伝いをさせていただきましたが、通常の学術集会以上のスタッフや器材、スペースが必要になっていました。第31回、第32回、第33回の会長は決定しており、その運営方法は会長に任されておりますが、理事会メンバー全員で各会長を支えていく所存でおります。

さて、学術集会以外の学会活動については、2021年7月に各委員会の委員長と副委員長を評議員の中から任命させていただきました。前述しましたように本学会は認定医制度を持って活動していますが、厚生労働省は同省が設置した専門医機構の定める認定医を専門医として扱っていく方向性を示しております。本学会としては他のサブスペシャリティ的な学会の動きを注視しながら、その活動を行っていく予定です。ひとまずは現在の本学会に存在する認定医の制度を見直し、学会が認定する専門医の制度として相応しいものになるよう、試験制度立ち上げの検討、将来の移行期への準備など、解決すべき多くの案件を専門医委員会が対応して参ります。保険委員会では理事改選や理事長交代の間にも外保連など各種保険関係の会議やヒアリングに参加しています。委員長はじめほとんどの委員の先生には留任いただきました。各種手術や診療の保険点数アップについて継続して対応いたします。編集委員会では年間2冊の学会誌の発刊を継続いたします。教育委員会は過去12年間私が委員長を務め、学術集会での小児泌尿器科教育セミナーの開催の業務はほぼ確立しました。教科書の発刊が終わりましたので、次の教育業務に着手する予定です。学術委員会は2019年の診療手引きの発刊以降、課題になっていた“優秀論文賞”“学会賞”の見直し、ホームページ上の“おもな疾患の説明”の内容確認と修正作業を広報委員会と共同して行うとともに、診療手引き英文化の総括作業などを仕上げる任務を遂行します。さらに、これまで本学会が発刊したガイドラインや診療手引きの改訂作業、小児泌尿器科の診療や疾患に対する新規診療指針の作成、学会主導の小児泌尿器科疾患の調査や研究などを進めていきたいと考えております。これらの活動には資金が必要です。財務委員会の経理活動のもと、様々な団体や企業の助成金募集にアンテナを張って資金獲得のための活動を行って参りたいと存じます。

本学会を構成する会員は様々であり、泌尿器科医、小児外科医、小児科医を中心にして学会活動を行っています。幸いにも会員数は微増を続け900名に到達できるかどうかのところまで迫っています。様々な小児泌尿器科疾患に苦しむ子どもたちの未来が明るいものになるためには、会員の皆さまの変わらぬご理解、ご協力が必要です。是非温かい目で学会活動を見守っていただけますよう、心からお願い申し上げます。

令和3年8月

名古屋市立大学大学院医学研究科
小児泌尿器科学分野

林祐太郎

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