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水腎症

疾患の概念どのような疾患?

尿は腎臓で作られ、尿管・膀胱・尿道を通して体外に排泄されますが、これらの経路(尿路 にょうろ)に何らかの通過障害が生じ、停滞した尿のために腎臓が腫れる状態を水腎症といいます。

疾患の成因どうして起こるの?

小児に多くみられる水腎症は生まれつき腎臓から尿管に移る部分(腎盂尿管移行部 じんうにょうかんいこうぶ)が狭いことによる水腎症が最も多く、ついで尿管から膀胱に移る部分(尿管膀胱移行部 にょうかんぼうこういこうぶ)が狭い(この場合は尿管も拡張するので水尿管症(すいにょうかんしょう)あるいは巨大尿管症とも呼びます)ことが原因です。一般に男児に多く、左側の腎臓に多いのも特徴です。

診断・検査どのように発見されるの?

発見の契機

従来は腹痛や腹部腫瘤などの症状で発見される場合が多かったのですが、最近は胎児の超音波検査や生後早期の検診で、症状もなく偶然発見される症例がほとんどです。そのほか、尿路感染・嘔吐などの消化器症状、血尿などで発見される場合もあります。

診断は超音波検査で比較的容易に診断でき、それによって水腎の程度もわかります(図1:ここをクリック)
水腎症はすぐに治療が必要なわけではなく、軽度な水腎ではそのほとんどは自然治癒します。
しかし,高度な水腎症では腎機能の低下がないかどうかの検査が必要です。レノグラム・腎シンチグラムといったRI検査(核医学検査です)が有用です。腎機能の低下がみられず水腎症が進行しなければ、その多くは自然軽快してくるので、手術は行わず経過を観察するのが原則です。

治療どうやって治すの?

尿路の閉塞がひどくお腹から腫れた腎臓を触れるような巨大な水腎症や経過をみているうちに増悪したり、腎機能が低下する水腎症、痛みなどの症状を伴う水腎症では手術が必要になります。手術は、腎盂尿管移行部が狭い場合は横腹を切開し、狭い部分を切除して新しく閉塞のない腎盂と尿管の断端をつなぎ直します(図2:ここをクリック)。最近、年長児などでは開腹をせず、腹腔鏡(ふくくうきょう)を用いた手術も取り入れられています。
一方、尿管膀胱移行部が狭い場合は下腹部を横に切開して、狭い部分を切除し尿管と膀胱をつなぎ直すことになります。通常は手術によって尿はスムーズに流れるようになり、水腎は軽快して疼痛などの症状も改善し、良好な手術成績をあげています。

POINT外来経過観察上のポイント

程度の軽い水腎ではまったく症状はなく,腎機能の低下もないので,尿検査と超音波検査で経過観察するのが一般的です。超音波検査で高度な水腎では,RI検査で腎機能の推移を評価しながら厳重な経過観察が必要です。水腎症の悪化,腎機能の低下,症状の出現する場合には,手術も考慮に入れた対応が必要になります。

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