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小児尿路結石

疾患の概念どのような疾患?

尿の中に含まれるカルシウムやリン酸塩などの成分が小さな結晶になりこの結晶を核にして固まりが大きくなると結石になります。大人の成人病に数えられている病気ですが最近は食事の変化などから小児にも増えています。また、抗てんかん薬やステロイド剤を内服しているお子さんにも発生することがあります。結石は腎臓の中で作られます。腎臓の中にじっとしていてだんだん大きくなることもあれば、小さな状態で尿の流れと一緒に尿管~膀胱と流れてきて体の外に出て行くこともあります。尿管はとても細いので結石が流れてくると刺激でお腹が痛くなったり尿が赤くなったり(血尿:けつにょう)します。小児の尿路結石は頻度が少ないため始めはお腹の病気や腎炎(じんえん:血尿がでる腎臓の病気)などの他の病気と間違われることもあります。

診断・検査どうやって発見されるの?

お腹のエックス線写真を取ると白く結石の影が写ります(図1:ここをクリック)。エックス線写真では写らない結石もあり小さな尿管結石は分かりにくいので確実に診断するには造影剤(血管や尿路が良く分かるように検査時に注射で使う薬)を使わない腹部単純CT検査を行います。腎臓~膀胱の超音波検査は外来ですぐできる検査として、結石の大きさや数などの診断と同時に経過をみる為によく行われる検査です。尿路の形を調べる目的で造影剤を使ってお腹のエックス線写真を撮る検査をする時もあります。尿検査、血液検査は必ず行います。尿検査では血尿や尿路感染症(尿にばい菌が入って炎症をおこすこと)の有無をみます。結石の成分である結晶がみつかることもあります。血液検査では腎臓の働き、炎症の有無、体の中のカルシウムなどのバランスをみます。小児の場合尿路結石を作りやすい生まれつきの体質を持っていることがあり、尿中のカルシウムやアミノ酸を調べることもあります。

治療どうやって治すの?

お腹が痛いなど症状のあるときは痛み止めで対応しますが結石が体の中にある間は症状を繰り返します。
薬で溶けて無くなる結石はごく一部です。大きさが8~10mmまでの結石は尿の流れと一緒に体の外に出る可能性があります。痛みを少なくして結石が出やすいようにする薬を使い、水分をいっぱい摂るようにします。
大きな結石や尿の流れを妨げるような部位にある結石は壊して小さくして体の外に出す処置が必要になります。
結石の場所、大きさ、数によって壊す方法を選びます(表1:ここをクリック)。特殊な装置・器具と技術が必要ですが経験のある施設では良い成績を上げています。尿路の変形が結石を作る原因になっている場合はお腹を切って形を整える手術と一緒に結石を取り出す場合もあります。

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